最近、着圧レギンスによる加圧トレーニングやダイエットが流行していますが、着圧レギンスには骨盤の歪みを整える効果もあることが分かりました。
今回は骨盤が歪む原因や自宅で簡単に出来る骨盤の歪みチェックとともに、着圧レギンスの効果を紹介していきます。
骨盤が歪むことによる体への負担
骨盤は人が日常生活を送るうえでとても重要な働きをしています。
骨盤は寛骨、仙骨、尾骨といったいくつもの骨が一体化して構成されたもので、大腿骨と脊柱を繋ぎ、体を支えています。
哺乳類であればヒト以外の動物でも骨盤やそれに近い構造を持っているとされますが、生活のほぼすべてを二足歩行で過ごす人間は最も骨盤に頼っている動物かもしれません。
四足歩行の動物であれば、立っている状態で自分の体重を支えるのは脊柱や肋骨になりますが、二足歩行の場合は立っている状態で一番重さを受け止めているのは骨盤だといわれています。
また、それぞれ形や動き方が大きく異なる上半身と下半身を繋ぎバランスをとっているので、人間が姿勢を保つ上では決して欠かせない部位です。
骨盤の内側には生殖器もあり、生理や出産と骨盤に密接な関係があることはよく知られています。
そのため、骨盤が歪んでしまうと全身的にいろんな問題が生じてしまいます。
具体的には、骨盤が正しい位置からずれることで体重を支えるバランスが悪くなり周囲の骨格にも悪影響を与えてしまいます。
また、骨盤の歪みにより腹部の内臓も圧迫してしまいます。
骨盤の歪みをチェックする簡単な方法
骨盤の歪みが重要な問題となることは述べてきましたが、専門家の検査なしに自分では骨盤が歪んでいるのかどうか分かりませんよね。
そこで誰でも自宅で簡単にできる骨盤の歪みチェック方法をいくつかご紹介します。
足踏みでチェック
やり方は目を閉じてその場で50回足踏みをするだけです。
目を開けたときに最初の位置からどの方向にどの程度動いてしまったかをチェックします。
最初に立っていた位置よりも右側にずれていた場合は右側の骨盤が、左側にずれていた場合は左側の骨盤が歪んでいる可能性があります。
前後についても同様に、前側にずれていた場合は骨盤が前側に、後ろ側なら骨盤が後ろ側に歪んでいる可能性があります。
片足立ちでチェック
やり方は15秒間片足立ちをするだけです。
15秒間その場に静止できなかったり、静止できたとしても左右の足でやりやすさが異なったりした場合は、姿勢を保ちにくい側の骨盤が歪んでいる可能性があります。
両足の開き具合でチェック
やり方は力を抜いた状態で、長座の姿勢をとります。
この時に両つま先の角度が同じかチェックします。
骨盤が正常な場合は基本的に足がV字になります。
どちらかの足が開きすぎたり閉じすぎたりしていれば、そちら側の骨盤が歪んでいる可能性があります。
最後は左右の肩の高さでチェック
やり方は鏡で自分の姿勢を見るだけです。
左右の肩の高さがそろっていない場合は、左右どちらかの骨盤が歪んで上下している可能性があります。
肩の位置が高くなっている側は骨盤の位置も高くなっている可能性もあります。
骨盤矯正すると腰痛やむくみ解消効果にも繋がる?
骨盤が歪んでしまうと周囲の骨格とのバランスが崩れ、体重の支え方にもずれが生じてしまうため腰痛や膝の痛みを引き起こしてしまうことがあります。
また、骨盤の近くには大腿動脈や大腿静脈などの主要な血管およびリンパ管が通っています。
骨盤が歪むとそれらも圧迫されてしまい、血液やリンパ液の流れが悪くなり腕や足など局部のむくみの原因となります。
骨盤矯正にはダイエット効果もある?
骨盤が歪むと腹部の内臓も圧迫されると書きましたが、具体的には外部からの圧がかかることによって内臓が押され、正しい位置からずれて下腹部に下がってきてしまいます。
その結果、下腹部が膨らんで見える、いわゆるぽっこりおなかになってしまうわけです。
また、血管が圧迫され血行不良になることで代謝が妨げられ、脂肪がつきやすくなってしまうなど太る原因にもなります。
骨盤矯正でこれらの問題も改善できることが期待されます。
着圧レギンスは履いて生活するだけで骨盤の歪みを整えてくれる
さて、ここまで骨盤が歪んでしまうことによって体にどのような影響が出てしまうのかについて述べてきましたが、そもそも骨盤が歪んでしまうことにはどういった原因があるのでしょうか。
言ってしまえば骨盤はいくつもの骨の集合体なので、それを一定の形で保つためには筋肉や腱により固定しなくてはなりません。
骨盤を構成する寛骨、仙骨、尾骨の周りには筋肉や靭帯があり、それらが3つの骨を繋ぎとめています。
この筋肉や靭帯がゆるんでしまい、骨がずれたり開いたりしてそのまま戻らなくなってしまった状態が骨盤の歪みです。
骨盤周囲の筋肉や靭帯が緩んでしまう大きな原因は股関節にあります。
股関節は寛骨臼と大腿骨頭という骨を中心とした球状の関節であり、とても多くの種類の筋肉や靭帯から構成されています。
この股関節を構成している筋肉や、股関節に密接している筋肉の力が落ちてゆるんでしまうと、そのしわ寄せが腰や膝などにきます。
股関節周囲の筋肉が弱まってしまった分、腰や膝で体重を支えようと負担が増えるからです。
また、股関節を構成している筋肉の中には、骨盤を支えている筋肉と重複しているものもあります。
そのため、股関節が不安定な状態になると膝や腰のバランスも悪くなり、骨盤を支える力も弱まるため、骨盤が歪んでしまうのです。
着圧レギンスは加圧トレーニングの仕組みを利用して、下半身の筋肉に圧をかけることにより通常時よりも筋肉に負荷を与え、効率よく筋力トレーニングすることが出来るアイテムです。
主にダイエットや筋肉増量のために使われるものですが、実は骨盤矯正にも非常に効果的なのです。
着圧レギンスは特殊な製造方法で繊維が編みこまれており、筋肉に無理のない適切な負荷をかけられるようになっています。
そのため、鍛えづらい股関節周辺の筋肉を安全にトレーニングすることが出来ます。
着圧レギンスを履いてストレッチするのが骨盤矯正にはおすすめ
着圧レギンスには、履いて生活するだけで骨盤の歪みを整えてくれる効果があることが分かりましたが、さらに効率的に骨盤矯正をするならば、着圧レギンスを履いた状態でストレッチするのがおすすめです。
足腰まわりの筋肉や骨格のストレッチが良いですが、より理想的なのは股関節のインナーマッスルを鍛えられるストレッチです。
具体的にいくつか紹介すると、
- 仰向けになった状態で脚を直角に上げてからゆっくりと下していく「脚上げ」
- 仰向けで尾骨部分だけを床に着けたまま両足を上げて上体も起こしていく「V字キープ」
- アキレス腱伸ばしの体勢から壁などに手をついて体を左右にゆっくりとひねり回転させていく「ひねりアキレス腱伸ばし」
などが簡単でおすすめです。